


5/16 sat. 10:05~10:25
基調講演① 青井 良太
(あおいデンタルクリニック
麻布十番ペリオインプラントセンター)
[略歴]
1994年 朝日大学卒業
兵庫県神戸市 勤務
1999年 貴和会歯科新大阪診療所 勤務
2002年
~2008年 JIADS講師(エンド・ペリオ・インプラント)
2007年 貴和会歯科銀座ペリオ・インプラントセンター 勤務
2007年 あおいデンタルクリニック 開業
2009年 Surgical Basic Course(歯周形成外科コース)開講
2013年 失敗しないためのエンドセミナー(ヨシダ)開講
2014年 明海・朝日CEコース講師就任
2020年 サイナスアプローチ(SAC)コース開講
2023年 Tiハニカムメンブレンを用いたGBRベーシックセミナー開講
2024年 超ベーシック・インプラント術式をマスターする1DAYセミナー(BH)開講
現在に至る
[所属・認定医等]
日本臨床歯周病学会
AAP アメリカ歯周病学会
日本口腔インプラント学会
OJ(Osseointegration Study clubof Japan)
朝日大学非常勤講師
club SBC
for Patients
今から14年前、東北の震災から1年後の2012年の春に今回の基調講演の中の6人のメンバーで「Journy to the Future」-未来への旅-というテーマを掲げ、チャリティー講演を行った。現在ではそれぞれが忙しくなり誌面上でしか会わなくなったJournyのメンバーだが、今回ORE大会長の名(命?)を受け、もう一度この6人で壇上に立ちたいと思いお願いしたところ全員が快諾してくれた。
今回学会のテーマを「for Patients」にしたのは私も含めそれぞれの演者が担当する患者に対して診査・診断に時間を費やし患者の背景などを考慮しモチベーションを保たせながら患者に寄り添った治療を行っており、一つ一つの症例に気持ちがこもっている。それぞれが14年の旅を経て「for Patients」-患者のために-何ができるか、何をしてきたか、何を伝えるべきかを聞いていただきたい。無名であった我々が10年以上の時を経て今やそれぞれが講習会で伝える仕事を担っている。それぞれの思いを短い講演時間ではあるが受け取って頂きたいと考える。そして、聞いていただいた皆様の臨床、そして人生の一考となれば幸いである。

5/16 sat. 10:25~10:40
一般講演① 大場 強斗
(あおいデンタルクリニック
麻布十番ペリオインプラントセンター)
[略歴]
2019年 朝日大学歯学部卒業
朝日大学医科歯科医療センター 研修
2020年 岐阜県可児市勤務
2023年 東京都品川区勤務
2024年 あおいデンタルクリニック勤務
現在に至る
[所属・認定医等]
・club SBC・日本臨床歯周病学会
・日本歯周病学会
CBCT×3Dモデルが変える自家歯牙移植
自家歯牙移植は、適切な症例選択と手技により高い予後が期待できる一方、ドナー歯の歯根膜損傷や抜歯窩形成の精度不足が失敗要因となり得る。特に、移植窩形成の誤差は初期固定の不安定化や歯根膜への過度な圧迫を招き、治癒遅延や置換性吸収のリスクを高める可能性がある。近年、CBCTと3Dモデルを組み合わせた術前計画により、レシピエント部の形態把握と移植窩形成の再現性向上、さらには手術時間短縮が可能となってきた。本発表では、CBCTデータから作製した3Dモデルを用い、術前に移植窩形成のシミュレーションを行うことで、ドナー歯の口腔外滞在時間および試適回数を最小限に抑え、歯根膜保護を図った臨床的工夫を紹介する。さらに、術中の判断を単純化し術者間の手技差を低減させる観点から、CBCT×3Dモデルが自家歯牙移植の安全性と成功率、ならびに術式の標準化にどのように寄与するかを考察する。

5/16 sat. 10:40~10:55
一般講演② 栗原 律子
(秩父臨床デンタルクリニック)
[略歴]
2006年 大阪大学歯学部卒業
同年 大阪大学歯学部口腔治療科(歯で周病学教室)入局
医療法人仁樹会 秩父臨床デンタルクリニック 勤務現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯周病学会会員
・日本デジタル矯正歯科学会会員
・日本インハウスアライナー矯正歯科研究会会員
Graphyアライナーによる新しいオープンバイトのアプローチ
進行性下顎頭吸収(PCR)による後天性開咬への対応では、将来的な摩耗の予見が不可欠である。CBCTで吸収の停滞を確認後、咀嚼障害を呈する症例には速やかな閉鎖治療が求められる。
本症例では、形状記憶特性を持つグラフィーアライナーを選択した。持続的な矯正力とアタッチメントレスの運用により、極めて低侵襲な治療が可能となる。設計には、CTデータと連動し歯根を三次元的に把握できる「NEMO CAST」を採用した。これにより、皮質骨との接触を回避しつつ海綿骨内で歯根を制御でき、歯根吸収やフェネストレーションを予防しながらの確実な圧下を実現した。
また、内製化システムの利点を活かし、術者自身が顎位の変化に応じた自由度の高いステージングと設計を行うことで、外注型にはない優位性と治療の効率化を両立させた。デジタルワークフローの活用が、複雑な開咬症例における安全かつ迅速な機能回復を可能にしている。
5/16 sat. 10:55~11:10
一般講演③ 小林 豊明
(五大歯科)
[略歴]
2009年 東京医科歯科大学卒業2011~2015年 押見歯科診療室
2015~2016年 Department ofPreventive & Restorative Sciences,
University of Pennsylvania School of Dental Medicine
2017~2021年 東京医科歯科大学う蝕制御学分野
2016年~ 五大歯科 勤務
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本臨床歯科学会 (SJCD)
・日本アライナー矯正歯科研究会 (JAAO)
下顎位の偏位を伴う不正咬合に対しアライナー矯正と補綴治療を用いて咬合再構成を行った症例
下顎位の偏位を伴う不正咬合を有する患者は、顎関節・トースポジション・審美性など複合的で複雑な問題を抱えている可能性がある。それらを解決するには、包括的な治療計画とその実践が必要となり、矯正治療と補綴治療の組み合わせが必要となる場合が多い。
近年のデジタルテクノロジーの進化によりデジタルツールを用いた矯正治療の予測実現性が飛躍的に向上してきた。そして社会的に審美歯科治療のニーズが高まる中で、特に成人患者においては、社会的立場への配慮やライフスタイルへの影響を最小限に抑えたいという希望が強く、目立たない治療装置を望む傾向が強くなってきている。
本症例は、咬合痛と顎関節症状を主訴として来院した患者に対しアライナー矯正と補綴治療を用いて咬合再構成を行った症例である。本症例を通じて、咬合・顎関節に複合的問題を抱える患者においても、アライナー矯正と補綴治療を組み合わせることで、長期安定性を見据えた咬合再構成が可能であることが示唆された。

5/16 sat. 11:10~11:25
一般講演④ 宮田 昌和
(デンタルオフィス下北沢)
[略歴]
2001年 昭和大学歯学部卒業2005年 昭和大学大学院歯学研究科(歯周病学)卒業
2005年 昭和大学歯科病院歯周病科 勤務
2012年 デンタルオフィス下北沢 開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯周病学会認定専門医
・臨床歯周病学会 会員
・4・mation 所属4・mation approach forpatients
Interdisciplinaryapproachにて包括的歯科治療を行う上で治療計画の作成,進行手順及び共通認識が非常に重要である。症例ごとの優先課題や介入のタイミング、治療オプションなども共有したい事項である。矯正治療を含む欠損補綴など長い治療期間を要する際、患者にも明確な治療ゴールや治療ステップを共有してもらうことで良好な関係性も築くことができ、負担も減らすことができると考えられる。我々4-mationでは4つのproblemlistを作成し治療計画を熟考し立案するが、それでも各担当Drへの密なフィードバックによって計画の整理が必要となってくる。矯正治療を行う上で欠損部位修復治療(歯牙、軟組織)において様々な治療法の選択が考えられる。今回は欠損部修復にはAutotransplantation 、露出根面にはConnective tissuegraftにて治療を行なった数症例を通して治療介入のタイミングや患者負担(侵襲,年齢,cost)などの配慮及び4-mationapproachを供覧いただきたい。

5/16 sat. 11:25~11:45
基調講演② 渋澤 龍之
(渋澤矯正歯科)
[略歴]
1995年 昭和大学歯学部卒業2004年 昭和大学歯学部歯科矯正学教室助手
2007年 昭和大学歯学部歯科矯正学教室講師
2012年 同教室退職 渋澤矯正歯科開設 昭和大学歯学部兼任講師
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本矯正歯科学会 認定医・日本顎関節学会 専門医
・東京矯正歯科学会 会員
・4・mation
矯正歯科治療における天然歯の有効活用
矯正歯科治療は歯の移動を用いて、歯の位置異常による不正咬合を機能的かつ審美的に改善を行う。近年では欠損補綴を行う上においても、前処置としての矯正歯科治療の必要性が高まっている。一方で、欠損部位や予後不良歯の抜歯空隙などを歯の移動および自家歯牙移植によって補うことも可能であり、欠損部へのインプラント治療と比較して、歯根膜を介した咬合を獲得出来る利点がある。今回は天然歯を有効活用することで非補綴的に咬合再構成を行った症例を供覧し、日常臨床における矯正歯科治療の有用性を検討したい。

5/16 sat. 11:55~12:15
基調講演③ 山下 恒彦
(デンテックインターナショナル株式会社)
[略歴]
1988年 米国にてDenTech International,Inc. 開業1991年 日本にてデンテックインターナショナル㈱ 開業
1995年 UCLA歯学部 顎顔面インプラント補綴科研究員
1999年 USC歯学部生涯研修科専任講師
2000年 A.I.T.I 所長
2012年 USC歯学部 Japan Program Course Director
2016年 USA ISO/TC 106 USA Dentistry Active VotingMember
2018年 ADA(American Dental Association) Standards Committee
現在に至る
[所属・認定医等]
・Pacific Coast Society ofProsthodontics・Academy ofOsseointegration
・American ProsthodonticSociety
・Osseointegration StudyClub of Southern California (President)
・日本デジタル歯科学会 理事、技術認定士
・日本顎咬合学会 理事、指導歯科技工士
・日本歯科審美学会 インプラント認定士
・日本歯科技工士会 認定講師
・日本口腔インプラント学会(専門歯科技工士)
・OJ 顧問
・日本補綴歯科学会
・日本歯科技工学会
The Truth of Digital Implant Prostheses
インプラント治療へのデジタル技術導入が進み、口腔内スキャナ(IOS)や3Dプリンター等の活用でインプラント治療は新たな段階に入ったといえる。しかし、フルデジタルによる治療やガイドサージェリーを駆使しても、依然として完璧な結果を得ることができるのは稀である。
特に全顎無歯顎症例においては、従来のアナログな模倣手法ではプロビジョナルレストレーションの形態を完全に再現することは不可能だった。近年、複数のスキャンデータを重ね合わせる手法も登場しているが、精度面で満足のいく結果には至っていないのが実情である。
本講演では、こうした課題を解決するために開発された世界初の「Superimpose専用Module」を紹介する。精度向上と時短を両立させた最新テクニックを解説するとともに、現在のフルデジタル補綴における「作り話(Myth)」と「真実(Truth)」について供覧したい。

5/16 sat. 12:15~12:30
一般講演⑤ 宮﨑 恵子
(デンテックインターナショナル株式会社)
[略歴]
2004年 行岡医学技術専門学校 卒業2006年 デンテックインターナショナル株式会社 入社
2024年 大阪SJCD テクニシャンコース
2024年 新大阪歯科技工士専門学校専攻科 非常勤講師現在に至る
[所属・認定医等]
・OJ正会員・SAFE会員
・日本顎咬合学会 会員
コミュニケーションチャートを用いて作製したインプラント補綴について
インプラント治療における歯科医師および歯科衛生士、そして歯科技工士によるチームアプローチやデジタル化が進む昨今、インプラント補綴作製にあたって、チェアサイドとラボサイドの連携がいかに円滑にできるかが重要となる。従来の技工指示書やチェアサイドからの情報共有のみでは、患者が満足する最善を尽くした補綴装置を作製することは現状では容易ではなく、更なる改善の余地があると考える。
今回はラボサイドが知りたい情報をチェアサイドにコミュニケーションツールを使って詳しく提示することで、連携の向上を図り、更に最新のデジタルツールを駆使し、チームアプローチを見据える最善を尽くした最終補綴装置の作製を目指した手法を供覧したい。
5/16 sat. 12:30~12:45
一般講演⑥ 伊藤 彰規
(伊藤企画)
[略歴]
2007年 香川県歯科医療専門学校 卒業2008年 大阪セラミックトレーニングセンター 卒業
2008年 スマイルケア株式会社 勤務
2009年 株式会社 ABC Dental Laboratory勤務
2018年 奥田歯科医院 勤務
2024年 伊藤企画 開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本臨床歯科医学会 大阪支部・LSGP 神戸
・i6
・COKI
・Gob×Gob
・Level Next Study Club
・SAFE
・UGO
前歯部インプラント治療におけるエマージェンスプロファイルの考察
前歯部インプラント治療において審美修復を達成するためには、エマージェンスプロファイル(EP)の適切な構築が不可欠である。しかし、良好なEPは偶然に形成されるものではなく、治療計画の初期段階から顔貌を基準として最終形態を明確化し、そのデザインに基づいてインプラントポジションを決定することが重要となる。そのため、診断用ワックスアップやデジタルデザインは、最終補綴形態の設計にとどまらず、EPを計画する上での重要な指標となる。本発表では、EPを単独の手技として捉えるのではなく、診断、プロビジョナル、最終補綴へと一貫して設計されるべきプロセスとして整理し、前歯部インプラント治療の予知性向上に寄与する考え方とそのポイントを提示する。

5/16 sat. 12:45~13:00
一般講演⑦ 菅野 雅人
(株式会社 miyabi)
[略歴]
1999年 秋田県歯科医療専門学校 卒業
同 年 有限会社 秋田歯科技工 入社
2006年 医療法人 玉木歯科医院 入社
2012年 大阪セラミックトレーニングセンター 卒業
同 年 dental laboratory miyabi 開設
2014年 株式会社 miyabi 設立
2015年 大阪SJCD臨床テクニシャンコース 修了現在に至る
[所属・認定医等]
・一水会
・日本臨床歯科学会 東京支部
・日本顎咬合学会
・日本臨床歯科CADCAM学会Digital Shade Matching 2.0
~ AI×デジタルで進化する色合わせ ~シェードマッチングには、熟練した技術をもとにした感覚的アプローチが今も広く活用されており、優れた結果を生む方法のひとつであることに変わりはない。 しかし一方で、症例ごとの環境差や撮影条件のばらつきが結果に影響することも少なくなく、補助的な選択肢としてデジタルツールを取り入れる手法も徐々に広がりつつある。
本演題では、Optishade や Matisse に代表される AI 解析技術を用いたデジタルシェード マッチングを「Digital ShadeMatching 2.0」と位置づけ、色調情報の取得と補正をより安定 化させるための実践的ワークフローを紹介する。 デジタルが感覚を否定するのではなく、判断の裏付けとして活用できる点に焦点をあて、撮影環境の違いを補正する考え方や色差の読み解き方、日常臨床での運用ポイントを示す とともに、会場の皆さまからのご意見も踏まえながら、より現実的な色合わせの在り方についてディスカッションできればと考えている。
5/16 sat. 14:00~14:20
基調講演④ 青島 徹児
(青島デンタルオフィス)
[略歴]
1995年 日本大学歯学部卒業1995年 同歯科補綴学教室Ⅲ講座入局
1998年 都内診療所にて修行
2002年 入間市にて青島デンタルオフィス開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯科補綴学会会員・日本歯科審美学会会員
・日本顎咬合学会会員及び認定医
・Esthetic Explorers 副会長
・2011年よりBio-Emulation メンバー
・2018年よりoral design メンバー
・2021年 入間市歯科医師会 会長
Biomimetic Approach in Adhesive Dentistry
ダイレクトレストレーションは、接着技術や材料物性の向上、色調再現性により、現在では前歯、臼歯問わず審美修復に欠かせない治療法となっている。近年の歯科雑誌等では、かなり大きな窩洞に対してもダイレクトで行っている症例を目にすることが増えている。しかしダイレクトは処置直後に美しく仕上がるのは当然であり、術者・患者双方にとってそれはスタートラインにすぎない。本講演では、長期に安定した症例を提示し、天然歯を模倣した解剖学的形態の付与が、結果として長期維持につながることを示す。また、再治療が必要となった症例でも、必要最小限の介入で済んだ症例と、大きな介入をせざるを得なかった症例とを比較し、ボーダーラインを超えると判断される場合には、間接修復法など、別の治療選択肢が必要となる。本講演を通じて、ダイレクトレストレーションの可能性と限界を再考し、長期安定に向けた臨床判断の一助としたい。

5/16 sat. 14:20~14:40
基調講演⑤ 天川 由美子
(天川デンタルオフィス外苑前)
[略歴]
1994年 鶴見大学歯学部卒業1999年 鶴見大学大学院修了 博士(歯学)
2007年 港区 天川デンタルオフィス外苑前 開設
2009年 Women Dentists Club東日本支部長
2011年 関東歯内療法学会 常任理事
2020年 Women Dentists Club 会長
2023年 Women Dentists Club 常任理事
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯内療法学会(専門医)・日本接着歯学会
・日本顎咬合学会
・日本審美歯科協会
・日本臨床歯科学会(東京SJCD)
・日本アンチエイジング歯科学会
・港区麻布赤坂歯科医師会
・Women Dentists Club(元会長)
・American Association of Endodontists
MI審美 成功の秘訣
最近患者の希望が「歯を綺麗にする」=「オールセラミック修復」ではなく、コンポジットレジンやラミネートベニアなど出来るだけ天然歯を削らない方法を望んでいることを痛感する。このようなMIな審美修復治療の成功のためには、患者の希望を取り入れた治療計画立案と接着歯学への理解が必須である。今回、2023年に発刊した拙著「MI審美 成功の秘訣」を元に、MIコンセプトについて再考し、それを活かした治療計画の考え方をお話ししたい。また接着歯学を最大限に活かすためのコツについて、精密な審美修復治療の実際をご紹介しながら解説したいと思う。

5/16 sat. 14:40~14:55
一般講演⑧ 鈴木浩之
(ソアビル歯科医院)
[略歴]
2001年 明海大学歯学部卒業2004年 ソアビル歯科医院開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本臨床歯周病学会・日本包括歯科臨床学会
咬合力の強い重度歯周炎患者に咬合再構成を行った一症例
本症例は、外傷性咬合の強い関与が疑われた広汎型慢性歯周炎Stage ⅣグレードC患者に対し、包括的歯周治療を行った一例である。患者は57歳女性。多数歯に動揺・位置異常を認め、咬合崩壊を呈していた。初診より歯周基本治療にて炎症のコントロールを徹底し、暫間義歯およびプロビジョナルレストレーションにより下顎位を模索しつつ咬合の安定を図った。再評価後、必要部位に歯周外科処置および歯周組織再生療法を行い、さらに上下臼歯部にインプラントを用いて咬合支持を確立した。補綴設計の修正を経て最終補綴装置を装着し、現在10年経過し良好にメインテナンスを継続している。炎症の制御と力の分散を両立させた包括的介入が長期安定に寄与したと考えられた。

5/16 sat. 14:55~15:10
一般講演⑨ 奥田 浩規
(医療法人社団奥田歯科医院)
[略歴]
2006年 愛知学院大学歯学部卒業2007年 神戸市医療法人勤務
2012年 兵庫県神戸市中央区開業
2017年 医療法人社団奥田歯科医院 理事長
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本臨床歯科学会(SJCD) 大阪支部 理事・日本臨床歯周病学会(JACP) 関西支部 理事
・Osseointegration club of Japan (OJ)正会員 理事
・日本口腔インプラント学会
・ITI Fellow
・ITI 阪神 Director
・ITI公認インプラントスペシャリスト
・I6 Implant study 主宰
・LSGP神戸 ファカルティ
Facially Driven Esthetics: Potential and Application
近年の審美修復治療においては、低侵襲かつ治療期間の短縮を図りながら、最大限の審美的結果を得ることがトピックとなっている。
Digital Dentistryの進歩により、FacescanとIntraoral scannerによる歯列データ、さらにはCBCTを組み合わせたSuperimposeが容易となり、従来のRestorative Drivenを超えた「Facial Driven」に基づく治療計画が可能となった。これにより天然歯・インプラントのいずれにおいても、顔貌から調和のとれた審美的結果を導くことができるようになっただけでなく、治療や診断の簡素化と視覚的・三次元的な評価が可能となっている。
それは「理想的な歯の位置」から逆算するのではなく、顔貌、リップライン、歯、歯肉、さらに歯槽骨へと至る順序で、マクロからミクロへ診断を進めることにより、従来以上に高い予知性を備えた治療計画の立案を可能とする。
本講演では、フェイススキャンデータを活用し、補綴設計と治療予測の精度を高める次世代の審美アプローチについて提示する。

5/16 sat. 15:20~15:40
基調講演⑥ 佐々木 匡理
(公立学校共済組合九州中央病院 歯科口腔外科)
[略歴]
1994年 朝日大学歯学部卒業1999年 九州大学大学院歯学研究院歯科臨床系専攻博士課程修了
1999年 九州大学病院顔面口腔外科 医員
2000年 屋久島徳洲会病院歯科口腔外科 医長
2002年 九州大学病院顔面口腔外科 助教
2009年 九州大学病院再生歯科インプラントセンター 外科主任
2016年 公立学校共済組合九州中央病院
歯科口腔外科/インプラントセンター 医長/センター長
2023年 公立学校共済組合九州中央病院 歯科口腔外科 部長
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本口腔外科学会 専門医・日本口腔インプラント学会 専門医
・日本顎変形症学会 認定医・指導医
・九州大学歯学部 臨床教授・非常勤講師
・熊本大学医学部 臨床教授・非常勤講師
・九州臨床再生歯科研究会 会員
・九州再生医学・インプラント研究会 会員
・ITI Fellow
・SAFE 会員
・MITC メンバー
Track Down theVanished Implant! A Protocol for Removal of Implants Displaced into the MaxillarySinus
上顎洞に消えたインプラントを追え! 迷入インプラントの撤去プロトコル
近年,ショートインプラントの普及やソケットリフトを含む上顎洞挙上術の進歩により,上顎臼歯部へのインプラント治療は多くの施設で日常的に行われている。一方で,上顎洞関連のトラブルも増加しており,特にインプラントの上顎洞内迷入は頻度が高く,今後さらに増加することが懸念される。迷入インプラントは上顎洞炎の誘発,他の副鼻腔への移動,さらには誤飲・誤嚥の危険性を伴うため,早期かつ適切な撤去が求められる。しかしながら,撤去手技は標準化されておらず,対応に苦慮する症例も少なくない。また,多くの症例では迷入前のインプラント治療による恩恵も大きく,撤去後に再インプラント治療を希望される場合がほとんどである。
本講演では,再インプラント治療を見据えた安全かつ確実な洞内迷入インプラント撤去プロトコルについて,実際の症例や動画を通して解説し,明日からの臨床に直ちに応用できる実践的知見を提供する。

5/16 sat. 15:40~15:55
一般講演⑩ 橋口 隼人
(橋口歯科)
[略歴]
2009年 日本歯科大学生命歯学部卒2010年 同大学附属病院臨床研修修了
2010~2015年 国際医療福祉大学三田病院歯科口腔外科
/ 共済立川病院歯科口腔外科
2015年~ 橋口歯科(厚木・赤坂)
現在に至る
[所属・認定医等]
・OSSTEM Implant Japan Instructor・Hong Connect
・PaDaWaN_DSG Founder
・FACE
・K-project
・顎顔面インプラント学会
・口腔インプラント学会
・臨床歯周病学会
・顎咬合学会
SX -Sinus Transformation From Conventional ToContemporary-
現在、歯科業界において”DIGITAL”は最新トピックスではなく、日常臨床で具備すべき基本装備の一つと捉えられ始めている。
インプラント治療においてもその恩恵は大きく、様々な点で効率化、精度の向上が図られている。最たる例として、昨今の術後偶発症としての神経損傷の大幅な件数減少がある。各種診断機器やDigital Guided Surgeryの普及で、外科処置の安全性は飛躍的に向上した。
しかしながら、偶発症の件数が減少しない領域がある。上顎洞底挙上術に関連した術中・術後偶発症である。同部の手術は、術者の技量に結果が大きく左右される領域であり、手術器具性能や技術の向上だけでは偶発症は完全には防げない。全ての手技に共通する事だが、適切な診査診断と準備が不可欠である。
今回私は、上顎洞底挙上術における従来法の有用性や現在の応用法から、最新の機器を用いた適切な術前診断や安全な術式選択について臨床症例を用い供覧する。

5/16 sat. 15:55~16:10
一般講演⑪ 田中 洋一
(金沢文庫もあ歯科医院)
[略歴]
2002年 日本大学歯学部学部卒業2002年 日本大学歯学部口腔外科学教室第一講座入局
2018年 金沢文庫もあ歯科医院開設
現在に至る
[所属・認定医等]
・DC21評議員・OJ正会員
・日本口腔インプラント学会
・日本顎顔面インプラント学会
・日本インプラント臨床研究会
・EAO
インプラント粘膜貫通部におけるOne Abutment One Time Conceptの臨床的意義
Clinical Significance of the One Abutment One TimeConcept in Implant Transmucosal Tissue Management
ボーンレベルインプラント治療において粘膜貫通部の長期的安定は,辺縁骨および周囲軟組織の維持に直結する重要な要素である。従来の最終補綴装置装着までのプロセスでは,アバットメント交換が複数回行われ,その都度アタッチメント上皮および結合組織の再形成が生じ,マージナルボーンロス(MBL)の進行や炎症リスクの増大が報告されている(Sanzら,Degidiら)(Abrahamsson Iら, Berglundh T.ら)。
One Abutment One Time Concept(OAOT)は,インプラント体埋入時の外科ステージにおいて最終アバットメントを装着し,以後,アバットメントの交換を行わないことにより,粘膜シールを保持し,MBLの抑制を図るコンセプトである。本コンセプトの採用により,組織再形成に伴う骨吸収や炎症の抑制,最終補綴装置装着までプロセスの簡略化,メインテナンス時の感染リスク低減が期待される。本発表では,OACの概念,既存の基礎・臨床研究に基づくエビデンス,臨床的意義,適応条件,外科・最終補綴装置プロトコルの実践的留意点について述べる。

5/16 sat. 16:10~16:25
一般講演⑫ 村中 哲也
(村中歯科医院)
[略歴]
1998年 大阪歯科大学卒業,小松病院歯科口腔外科にて卒後研修1999年 鳥取大学口腔外科,鳥取県立中央病院口腔外科 勤務
2002年 村中歯科医院 開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・AII・ジャシド
・OJ 正会員
・日本口腔インプラント学会 専門医
・日本歯周病学会 認定医
・日本睡眠歯科学会
・一〇会(山口歯科臨床研究座談会)
開咬症例に対する矯正・GBR併用インプラント治療
舌癖などの習癖に関連する開咬と、その結果生じた多数歯欠損・補綴不良が複合した咬合崩壊では、機能と形態を統合した学際的アプローチと、GBRを伴うインプラント埋入を含む適切な治療計画が重要となる。本症例では、舌突出癖を伴う前歯部開咬と多数歯欠損を有し、咬合崩壊リスクの高い成人患者に対し、多段階的な咬合再構成を行った。まず口腔筋機能療法により嚥下時の舌位改善を図りつつ、最終咬合像を見据えてGBR併用下にインプラントを適正位置へ埋入した。臼歯部補綴をプロビジョナルへ置換し、意図的な咬合低下による下顎の反時計回転で前歯部開咬を改善し、歯牙移動により前歯被蓋を獲得した。インプラントを早期に埋入することで矯正の予知性の高い固定源となり、全体の治療期間短縮にも寄与した。本症例は、機能的因子を含む複雑な咬合崩壊に対し、多段階的かつ統合的治療が有効であることを示唆するものである。

5/16 sat. 16:25~16:40
一般講演⑬ 栗原 仁
(医療法人 仁樹会 マックデンタルオフィス秩父)
[略歴]
1999年 朝日大学 卒業2004年 秩父臨床デンタルクリニック 開業
2005年 CT インプラントセンター 開設
2010年 アジア国際審美学会発表 GBR の方法論発表
同 年 JIADS エンドコース 常任講師
2011年 明海大学大学院 卒業 学位取得
同 年 JIADS 補綴コース 常任講師
2012年 マックデンタルオフィス 開設
2013年 国際歯内療法学会 MTA 充填器発表
2017年 日本審美歯科協会 会員発表
2019年 ファンダメンタルコース秩父 JIADS 主幹
現在に至る
[所属・認定医等]
医療法人 仁樹会 秩父臨床デンタルクリニック医療法人 仁樹会 マックデンタルオフィス秩父 院長
銀座補綴勉強会 会員/JSCT(JIADSStudy Club Tokyo) 会員
日本審美歯科協会 会員/日本臨床歯周病学会 会員
日本歯科審美学会 会員/日本歯内療法学会 会員
歯性上顎洞炎とサイナスリフトの関係
私がサイナスリフトを始めた 20 年前、補填材の選択やメンブレンの選択、切開線の位置等の情報を収集することが精いっぱいであった。しかし、20 年の時を経てサイナスリフト時に生じる問題点も浮き彫りになった。その中でシュナイダー膜(上顎洞粘膜)の異常は、重要な課題である。今回の演題は、異常粘膜の種類や治療法、根尖病変との関係、術前・術後の注意点について、サイナスリフト導入予定の歯科医師に役立つ情報となるであろう。
異常洞粘膜の発生率、当院のデータではサイナスリフト予定患者の約 20%に異常洞粘膜が認められ、肥厚型、嚢胞型、充満型の三種類に分類される。これらの異常は術前診査での確認が重要である。
肥厚型は粘膜の厚みの増加、嚢胞型は球状の膨隆、充満型は洞内全体の不透過像であり、各々に特徴的な内容物や原因がある。嚢胞型は膿汁、漿液、粘液など多様な内容物を含む。 肥厚型は、根尖病変や歯周疾患による炎症性細胞の関与で粘膜が肥厚し、原因歯の抜歯や感染根管治療により肥厚は消退し環境因子も影響する場合がある。また、上顎洞内に発症した根尖病変は、慢性化に伴い上顎洞底骨が膨隆し、後天的に隔壁が形成される。隔壁はサイナスリフト時の剥離操作を難しくするため、サイナスリフト前に除去しなければならない。これらの注意事項について、症例を用いて具体的に説明する。
5/16 sat. 16:50~17:10
基調講演⑦ 洪 性文
(吉祥寺セントラルクリニック)
[略歴]
1995年 松本歯科大学卒業2008年 東京都武蔵野市 吉祥寺セントラルクリニック 院長
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本顎咬合学会認定医・日本大学歯学部 歯学博士
・オステムインプラント・コースディレクター
・コアフロントCGF.AFG コースディレクター
洞粘膜パーフォレーションを回避するためのハイブリッドアプローチ
― ハイドロリックプレッシャー先行挙上の臨床的意義 ―
上顎洞底挙上術におけるラテラルアプローチは、残存骨量の少ない症例において不可欠な術式である一方、洞粘膜パーフォレーションは最も注意すべき合併症の一つである。特に洞粘膜の菲薄化や癒着、上顎洞内隔壁の存在は、剥離操作を複雑化させ、穿孔リスクを著しく高める要因となる。従来のラテラルアプローチではラテラルウィンドー形成後に洞粘膜を直接剥離・挙上するため、これらの解剖学的条件を有する症例では術者に高度な操作性と判断力が求められてきた。
本講演では、こうした合併症リスクを低減する目的で実践しているハイブリッドアプローチについて、その考え方と臨床的有用性を紹介する。本術式では、まずハイドロリックプレッシャーを用い歯槽頂部もしくは側壁部から生理食塩水による水圧を加えることで、洞粘膜を骨面から均一かつ非鋭的に剥離・挙上する。局所的な力を加えるのではなく、静水圧によって洞粘膜全体を浮き上がらせることで、ラテラルウィンドー形成前の段階で安全な剥離層を確保することが可能となる。この先行的な洞粘膜挙上を行った後にラテラルウィンドーを形成することで、洞粘膜と骨壁との位置関係を視覚的・空間的に把握しやすくなり、隔壁を有する症例や難易度の高いケースにおいても、剥離操作時の抵抗や緊張を軽減することができる。本アプローチの特徴は、術者の熟練度に依存してリスクを回避するのではなく、術式そのものに安全域を組み込み、特に解剖学的難易度の高い症例においていかにして洞粘膜パーフォレーションという代表的合併症を回避するかという観点から、本アプローチの考え方と臨床上のポイントを症例を交えて解説する。

5/16 sat. 17:10~17:40
特別講演① 丸川 恵理子
(東京科学大学口腔再生再建学分野)
[略歴]
1997年3月 東京医科歯科大学歯学部卒業2000年2-3月 ドイツFreiburg大学顎顔面外科に留学
2000年3月 東京医科歯科大学大学院歯学研究科博士課程修了
2000年4月 東京医科歯科大学歯学部附属病院口腔外科 医員
2002年4月 日本学術振興会 特別研究員
2004年8月 東京医科歯科大学顎口腔外科学分野 助教
2013年4月 東京医科歯科大学歯学部附属病院口腔外科 講師
2014年6-8月 ドイツFreiburg大学顎顔面外科に留学
2017年4月 東京医科歯科大学顎口腔外科学分野 准教授
2021年8月 東京医科歯科大学口腔再生再建学分野 教授
2024年10月 東京科学大学口腔再生再建学分野 教授
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本顎顔面インプラント学会 専門医・指導医・日本口腔インプラント学会 専門医・指導医
・日本口腔外科学会専門医・指導医
・日本補綴歯科学会会員・代議員
・日本再生医療学会認定医
・日本バイオマテリアル学会会員
・日本口腔科学会会員、関東地方部会評議員
・EAO(European Association forOsseointegration) member
・ITI Fellow
再生医療とインプラント補綴の可能性
再生医療を応用したインプラント治療は近年「埋入を可能にする」段階から、「補綴形態を最適化し長期安定を担保する」段階へと移行している。インプラントの成功はオッセオインテグレーションに加え、周囲骨・軟組織量・バイオタイプ、清掃性、咬合制御など多因子に依存する。DXの進展により、補綴主導型プランニングが高度化し、審美・清掃性を見据えた再生量の“必要十分”を規定する設計思想となってきている。さらに、細胞工学、DDS、生体材料、3Dプリンティングの進歩により、欠損部の組織再建と補綴設計の自由度も拡張している。インプラント補綴においても、骨・軟組織の質的改善や治癒の個別最適化が、早期機能回復(治癒期間短縮・早期負荷)、炎症抵抗性、高侵襲手術の回避(低侵襲化)へ繋がり、補綴設計と長期安定性に影響し得る。本講演では、再生医療がインプラント補綴にもたらす可能性を、現在の我々の治療戦略とあわせて整理し紹介したい。

5/17 sun. 9:25~9:45
基調講演⑧ 石井 宏
(石井歯科医院)
[略歴]
1993年 神奈川歯科大学卒業2006年 ペンシルバニア大学歯内療法学科大学院修了
2007年 石井歯科医院
現在に至る
[所属・認定医等]
・American Association of Endodontists 専門医・日本歯内療法学会 専門医
・PENN ENDO STUDY CLUB IN JAPAN 主宰
・石井歯内療法研修会 主宰
歯内療法専門医が考える既根管治療歯の治療計画について
我々歯内療法専門医は1歯単位での治療計画を立てる。口腔内全体の計画を設計する一般医もしくは補綴医とは大きく異なる点である。「1歯内での治療計画?」と感じる先生方もいるかもしれない。専門医の選択肢としては①非外科的歯内療法、②外科的歯内療法、③抜歯、④経過観察となるが、一般医の選択肢としてはここに⑤専門医への紹介、が含まれる。これらの中からいかにして個々の患者に対して最適な選択をしていくのか、その要件と要因について解説する。専門医の中で最も知識・経験を要するトピックの一つであり、短い時間での枠組みで話しきれる内容ではない。本日は全体像を想像するのに必要な概要をお伝えするつもりである。

5/17 sun. 9:45~10:00
一般講演⑭ 別府 優子
(べっぷゆうこ歯科・矯正クリニック)
[略歴]
2003年 九州大学歯学部卒業2008年 歯科・林美穂医院勤務
2018年 べっぷゆうこ歯科・矯正クリニック新規開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・WDC会員・FLAT会員
・日本顕微鏡歯科学会会員・日本顎咬合学会会員
・日本臨床歯周病学会会員
・IPOI学会会員
・日本矯正歯科学会会員
・日本東洋歯科学会会員歯髄温存療法におけるマイクロスコープの有用性
日常臨床において、失活歯の予後不良は回避し難い命題である。Axelssonらによる長期経過報告が示す通り、徹底したメインテナンスによって齲蝕や歯周疾患の制御が可能となった現代においても、失活歯の歯根破折を完全に防遏することは困難を極める。歯根破折の主要な規定因子は、抜髄による歯髄組織の喪失であり、歯髄の欠如が歯の喪失に直結するという事実は、我々歯科医師が「歯髄保存」を至上命題として掲げるに足る十分な論拠となる。
しかしながら、深在性齲蝕の除去過程における露髄は不可避な局面が多く、保存か抜髄かの二者択一を迫られる。その際、意思決定を阻害する最大の要因は、細菌感染の動態が不可視であり、露髄面の病理学的状態を臨床的に確定診断することの困難さにある。
かかる状況下、Ricucciらはマイクロスコープを用いたVPT(歯髄温存療法)において、臨床診断と組織学的診断が9割を超える高い整合性を示すことを報告し、臨床界に多大な衝撃を与えた。本稿では、歯髄温存療法におけるマイクロスコープの有用性を再考し、その不可欠性を痛感した症例について供覧する。
5/17 sun. 10:00~10:15
一般講演⑮ 新谷 武史
(しんがい歯科医院)
[略歴]
2003年 明海大学歯学部卒業
2005年 東京医科歯科大学 摂食機能評価学入局
2009年 しんがい歯科医院開院現在に至る
[所属・認定医等]
・PennEndo Study Club in Japan
・AAE(米国歯内療法学会)Associate Membet
・日本歯内療法学会
・Swans Tokyo抜歯する前に出来ること -Case presentation
日々の臨床において、抜歯と診断された症例の中には、『診査・診断が丁寧であれば保存 できたのでは?』と感じることが少なくありません。歯内療法領域では特に初期のわずかな診断のズレが治療方針の誤りを招き、最終的に抜歯という重い決断へ直結することがあります。
本発表では実際の症例を通し、見落としがどこで生じたのかを具体的に検証します。初 診時の情報収集不足や画像所見の解釈の甘さなど、小さな判断の差が保存可能性を左右した経緯を振り返り、臨床サインの読み取り方、診査で必ず確認すべきポイント、治療途中での再評価の重要性を整理します。「本当に抜歯しかないのか」という問いに向き合い、 救えたかもしれない歯から得た教訓を共有します。
5/17 sun. 10:15~10:30
一般講演⑯ 林 佳士登
(六本木しらゆり歯科)
[略歴]
2007年 広島大学歯学部卒業2008年東京医科歯科大学 歯学部附属病院 臨床研修 修了
2008年 銀座しらゆり歯科 勤務
2012年 銀座しらゆり歯科 院長就任
2013年 Penn Endo Study Club in Japan 第4期生プログラム修了
米国ペンシルバニア大学 Microscopic Training Course in SurgicalEndodontics 修了2014年 PESCJ歯内療法認定医 取得
2021年 六本木しらゆり歯科 院長就任
2025年 石井歯科医院 歯内療法専門医として診療現在に至る
[所属・認定医等]
・PennEndo Study Club in Japan
・日本歯内療法学会
・アメリカ歯内療法学会エンド難症例のマネージメント
近年のエンド領域、とりわけ臨床歯内療法における進歩を象徴するものとして、マイクロスコープ、根管治療用超音波チップ、電気的根管長測定器、CBCT、第1世代バイオセラミックのMTAセメント、NiTiロータリーファイルなどが挙げられる。それらは所謂マイクロエンドを構成するエッセンシャルな要素であり、それらの適切な使用により、根尖性歯周炎の治療における可能性が広がってきた。
とりわけ、ここ数年の更なる進化としては、MTAの欠点を改良した次世代型のバイオセラミックマテリアル、オフセット挙動を特徴とする3次元的根管洗浄用ファイルの導入といったものが特筆すべき進化であるが、果たしてそれらは有効であろうか?
今回、エンド難症例のマネージメント例を供覧しつつ、これらの進化したツール、および、そのベースとなる根管治療に必要な大原則について解説していきたい。
5/17 sun. 10:50~11:10
基調講演⑨ 清水 宏康
(清水歯科クリニックGINZA)
[略歴]
1995年 福岡県立九州歯科大学卒業1997年 東京都内にて清水歯科クリニッ開業
2005-8年 Tufts University School ofDental medicine (Boston, USA),Postgraduate program in Periodontology
2009年 アメリカ歯周病学会ボード認定歯周病専門医
2017年 清水歯科クリニックGINZA開業
現在に至る
[所属・認定医等]
・EPIC(Evidence-basedPerio and Implant Course)主宰・日本臨床歯周病学会指導医、歯周インプラント認定医、副理事長
・日本歯周病学会指導医、評議員、専門医機構認定歯周病専門医
・アメリカ歯周病学会ボード認定歯周病専門医 (Diplomate:Periodontology and Implant surgery
歯周炎ステージⅣの治療戦略
歯周病の新分類が提唱されてから一定の期間が経過し、従来「重度歯周炎」とされてきた病態は、現在ではステージⅢまたはⅣの歯周炎として位置づけられる。特にステージⅣ歯周炎においては、広範囲な補綴治療の必要性が診断段階で明確に規定されている点は注目すべき変化である。すなわち、歯周炎治療における最終補綴を見据えた治療計画立案が、診断の時点から不可避となったといえる。
ステージⅣ歯周炎の治療戦略においては、まず
補綴的ゴール(Prosthetic-driven treatment goal)の設定
強度の支持骨吸収を有する歯の保存可否の判断
最新エビデンスに基づく治療オプションの選択
という段階的アプローチが極めて重要となる。本プレゼンテーションでは、これら複雑な意思決定プロセスを、近年発展の著しいDigital Deviceを活用(デジタルデンティストリー)しながらどのように組み立てるかについて、治療期間中の暫間補綴の設計および管理の要点にも触れつつ、豊富な臨床例を通して具体的に論じる予定である。

5/17 sun. 11:10~11:25
一般講演⑰ 吉本 達也
(吉本歯科医院)
[略歴]
2008年 明海大学歯学部 卒業2009年 明海大学病院 臨床研修
2009年 明海大学 口腔生物再生医工学講座歯周病学分野 所属
2014年 ケイズ歯科クリニック 勤務
2016年 吉本歯科医院
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯周病学会 認定医・日本顎咬合学会
・日本口腔インプラント学会
・日本顕微鏡歯科学会
・上田塾
・JACD
歯肉形態の維持を目的とした歯周組織再生療法
近年、歯周組織再生療法においては付着獲得のみならず、術後の歯肉形態の維持が審美的・機能的観点から重要視されている。本症例は前歯部に限局した歯周組織欠損に対し、歯肉退縮を最小限に抑えることを目的として低侵襲な歯周組織再生療法を行った。術前に顕著な歯肉退縮は認められず、乳頭部および歯肉辺縁の形態保持を重視した切開・剥離デザインを採用した。再生材料の適切な選択と軟組織への侵襲軽減により、術後は良好な歯肉形態を維持しつつ、安定した歯周組織の再生が得られた。本発表では、前歯部における歯周組織再生療法において歯肉形態を維持するための術式上の工夫とその臨床的有用性について考察する。

5/17 sun. 11:25~11:40
一般講演⑱ 前川 祥吾
(東京科学大学歯周病学分野)
[略歴]
2010年 東京医科歯科大学歯学部歯学科卒業2016年 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野博士課程修了、歯学博士
2018年 東京医科歯科大学歯学部附属病院歯周病外来 特任助教
2020年 ミシガン大学歯学部 客員研究員
2021年-2022年 ハーバード大学歯学部 客員研究員・非常勤臨床教員
2022年9月 東京医科歯科大学病院 歯周病科 助教
2024年 東京科学大学歯周病学分野 助教
現在に至る
[所属・認定医等]
・日本歯科専門医機構認定歯周病専門医・日本歯周病学会評議員、研究委員会委員
・日本臨床歯周病学会 文献委員会委員、学生プログラム委員会委員
・米国歯周病学会会員
骨性癒着を伴う前歯部審美障害に対し歯周形成手術を応用した一症例
過去の外傷に起因する、骨性癒着および外部吸収を伴う上顎前歯部の審美障害を主訴とした25歳女性に対し、手術回数を最小化した包括的再建を行った。抜歯後の大きな顎堤欠損が予測されたため、CBCT画像所見に基づき骨性癒着歯をRoot Submerge Technique(RST)で歯根温存し軟組織支持を確保した上で、上顎結節および口蓋から採取した自家結合組織移植を応用した歯槽堤増大術を行った。最小限の切開・剥離で血流を温存し、プロビジョナルによる軟組織の形態誘導を行った。治癒後、固定性補綴にて歯肉レベルとエマージェンスプロファイルを調和させ、審美性・清掃性の改善と高い患者満足を得ることができ、約2年の術後経過にて安定した臨床状態を確認した。RSTと歯槽堤増大術の併用は、前歯部複雑審美障害に対する低侵襲かつ高予知性の選択肢となり得る。本症例の治療戦略と要点を供覧し、前歯部歯槽堤増大術に関する議論の一助としたい。

5/17 sun. 11:40~11:55
一般講演⑲ 蔡 其翰
(寬庭歯科クリニック)
[略歴]
2008年 朝日大学歯学部歯学科 卒業2009年 神奈川歯科大学横浜センター 臨床研修医
2011 ~ 2013年 台湾.台中病院歯周病科勤務
2014 ~ 2016年 台湾.台中榮民総病院歯周病科勤務と専門医訓練
2017年 ~ 寬庭歯科クリニック 院長
現在に至る
[所属・認定医等]
・台湾歯周病学会 会員・中台湾歯科医インプラント学会 会員
・台湾歯列再生研究学会 認定医
・台湾歯列再生研究学会 指導医
マイ インプラント:“ NEW” コンセプト
インプラント治療は、現代において歯の欠損を処理するための主流な方法となりつつあります。しかし、インプラント治療は単に補綴物の製作だけではなく、軟組織および硬組織の外科的再建、審美、そして長期間にわたって安定した治療を必要とします。いわゆるNEWコンセプト(Natural Emulating Workflow concept)は、自然歯の生え方の形状や生理的位置を考慮した治療プロセスであり、その上で必要な手術を逆算して組織の容積を回復することを目指しています。また、正しい上部補綴物の形状と噛み合わせを合わせ、摩擦固定形式を使用することでメインテナンスをしやすくし、長期的な安定性を確保し、患者の自己管理を促進します。

5/17 sun. 11:40~11:55
特別講演② 李 明科
(麗康歯科クリニック)
[略歴]
1993年 陽明大学歯学部歯学科2009年~ 国立成功大学附設医院口腔医学部兼任主治医師
2022年~ 国立成功大学歯学部兼任講師
2009年~ 麗康歯科クリニック 院長
現在に至る
[所属・認定医等]
・アジア歯列再生研究学会 指導医・台湾歯列再生研究学会 創会理事長
・台湾歯列再生研究学会 指導医
Enhanced TissueManagement Through a Barrier-Free Composite Regenerative Matrix: A Novel AutologousFibrin–Allograft–Collagen Regenerative Protocol
近年、歯科再生治療においては、従来のGBRに伴う膜露出、感染、操作性の複雑化といった課題を克服するバリアフリー再生の必要性が高まっている。Composite Regenerative Matrix(CRM)は、自家フィブリン、凍結乾燥同種骨、コラーゲンを多段階圧縮で一体化させた新規プロトコールであり、成長因子を保持した再生基質を形成することで、硬・軟組織の同時再生を可能にする。
CRMは膜や自家骨採取を必要とせず、垂直的骨欠損、インプラント周囲炎、無骨壁抜歯窩といった難症例に対し、5〜8年の長期追跡で安定した骨量維持と審美的な軟組織形態を示した。本講演では、その生物学的背景、臨床手技、長期成績を通じ、今後の再生治療の新たな選択肢としてCRMの有用性を提示する。

5/17 sun. 14:25~14:50
特別講演③ 井上 和
[略歴]
1980年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士学院卒業都内保健所非常勤職員として勤務
1983年~ 都内歯科医院勤務
1986年~ フリーランス現在に至る
[所属・認定医等]
・日本顎咬合学会 会員
・日本唾液ケア科学会 会員こんなにスゴイ唾液力
涙も唾液も元は血液。赤血球などを濾して、透明に近くなる。出所は同じだが「ツバ」と呼ばれ冷遇される唾液。しかし唾液はただの水ではない。99.5%は水分だが、残り0.5%には脱灰抑制、緩衝作用、抗菌作用などの100を超える物質が含まれている。煎餅を手で割って、手の甲に擦り付けたらとても痛い。しかし、口に入れて咀嚼しても歯肉も粘膜も痛くない。それは主に表面を覆うタンパク質のおかげ。煎餅を潰しただけでは粉。食塊にして飲み込むことができるのは唾液のおかげ。煎餅を美味しいと感じられるのも、味物質を味蕾に届けてくれる唾液のおかげ。また近年、唾液により健康状態がわかったり、がんの早期発見ができるようになってきている。採血より簡単に採取できる唾液。将来は自宅でさまざまな検査ができるようになるかもしれない。その可能性に期待が高まっている。こんなにスゴイ唾液力について解説する。

5/17 sun. 14:50~15:15
特別講演④ 槻木 恵一
(神奈川歯科大学環境病理学分野)
[略歴]
1967年12月 東京生まれ
1993年3月 神奈川歯科大学卒業
1997年3月 神奈川歯科大学大学院終了
2007年4月~ 神奈川歯科大学教授現在に至る
[所属・認定医等]
・特定非営利活動法人日本唾液ケア科学会理事長・神奈川歯科大学副学長(教育研究担当)・図書館長・教授(環境病理学)
・神奈川歯科大学短期大学部副学長(歯科衛生学科担当)
咀嚼のパラダイムシフト
―進化が磨いた唾液の「化学的防護」と「全身代謝制御」―
歯科臨床における咀嚼の意義は、形態的回復から「生体情報のトリガー」へと進化すべきである。本講演では、咀嚼が誘発する唾液成分の化学的機能に焦点を当てる。 食物との混和で活性化するペルオキシダーゼ等は、食品中の変異原性を減弱させ、口腔から消化管粘膜を保護する「進化が生んだバイオフィルター」として機能する。さらに、味覚刺激とアミラーゼ活性が連動するセファリック相(脳相)のインスリンリリースは、食後血糖値の急上昇を抑制する全身代謝の要である。「ただ噛める」だけでなく、唾液との化学反応を最大化させる口腔環境の構築こそが、全身の健康に寄与する次世代の自費メインテナンスの核であることを提言したい。

5/17 sun. 15:15~15:30
一般講演⑳ 佐野 友妃子
(なぎさニュータウン歯科)
[略歴]
2017年3月 東京医薬看護専門学校 卒業2017年4月~現在 医療法人社団佐野会 なぎさニュータウン歯科 勤務
2017年4月~2023年3月 東京医薬看護専門学校 インストラクター
現在 なぎさニュータウン歯科 歯科衛生士
[所属・認定医等]
・アンチエイジング歯科学会認定歯科衛生士・臨床歯科麻酔認定歯科衛生士
歯科医療現場において、予防歯科および口腔機能管理を中心に臨床に従事。
また、Instagram・TikTok等のSNSを通じた情報発信にも取り組んでいる。
ロイテリ菌を用いた口腔プロバイオティクス療法
近年、口腔内細菌叢(オーラルマイクロバイオーム)のバランスが、う蝕や歯周病のみならず全身の健康にも深く関与することが明らかとなっている。従来の機械的プラークコントロールや抗菌療法に加え、善玉菌を積極的に活用する「口腔プロバイオティクス療法」は、新たな予防・治療戦略として注目されている。
ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri)はヒト由来の乳酸菌であり、優れた口腔内定着性を有するとともに、歯周病原菌やう蝕関連菌の増殖を抑制する作用が報告されている。
本発表では、ロイテリ菌を用いた口腔プロバイオティクス療法の作用機序を概説し、歯周治療およびメインテナンスへの応用可能性について検討する。さらに、日常臨床における導入方法や患者指導のポイントを整理し、口腔内環境の長期的安定を目指した新たな予防歯科の展望を提示する。
5/17 sun. 15:30~15:45
一般講演㉑ 上田 こころ
(医療法人こたけ会武井歯科クリニック)
[略歴]
2002年 群馬県高等歯科衛生士学院 卒業群馬県内歯科医院勤務
2004年 医療法人こたけ会武井歯科クリニック勤務
2017年 日本顕微鏡歯科学会認定衛生士取得
2023年 日本顕微鏡歯科学会認定指導衛生士取得
現在に至る[所属・認定医等]
・医療法人こたけ会武井歯科クリニック顕微鏡で伝える患者さんへのメッセージ
患者さんのために”医療従事者であれば誰もが一度は口にし、何度も耳にしたことがあるフレーズではないだろうか。24年前、私は武井歯科クリニックに入社した。まだ右も左も分からなかったあの頃も、それなりに“患者さんのために”と日々奮闘していた。24年経った今、小学生の患者が社会人になり、現役世代だった方々が後期高齢者になった。そんな時間を過ごす中で、あの時考えていた“患者さんのために”と、今思う“患者さんのために”には大きな差があり、その言葉の重みを感じると、軽々しく発することに無責任ささえ感じてしまう。失って初めて歯の大切さを知る患者を減らしたいという思いから、歯の大切さを伝えるにはどうしたらよいのかをマイクロスコープとともに模索してきた。そこで本講演ではどのようにマイクロスコープを活用し、武井歯科クリニックが考える“患者さんのために” を継続してきたのかをお話しできればと思う。




































































